組織概要 |
■設立趣意 |
日本は、災害に強い地域づくりの歴史を持つ国である。その歴史は、日本人のなかに自然と共に生きるという共生の思想を育んできた。東日本大震災という国難を乗り越え、復興に向けて日本が進むべきは、免災に向けた新たな国づくりである。それは日本が、今後いかなる災害に遭おうとも、被害を最小限にやり過ごし、忍耐の一定期間を経た後に、必ずやたくましく立ち直る国であるという国際的評価を確立することでもある。
古来、日本では、農村集落を中心に共助の仕組みで共同体が運営され、利益は共同体全体で享受するという総有の精神が培われてきた。それが現在は、土地は共同で利用するものから個人で所有するものへと、土地にまつまる規範は変容した。一方、これまで行われてきた様々な地域再生の取り組みを通じて、個人所有を大前提に努力を重ねても、豊かなまちづくりは達成できないことが明らかとなりつつある。新たな国づくりには、個人の所有から地域による総有へと、住民の総意による土地共有に再び重きを置いた、歴史に基づくしなやかなまちづくりの発想と仕組みが不可欠である。
戦後の急速な経済成長は国力を飛躍的に拡大することに成功したが、同時に伝統的な日本社会の良さを失わせた面も少なくなかった。その典型が、地域社会における絆の解体と、豊かな自然を破壊する都市の無秩序な拡大だった。震災では、肥大化した市街地の多くを津波が直撃し、悲劇を生んだ。それに対し、集約化され人的交流も豊かな地域では被害を減じた場合も少なくない。震災からの復興と人口減少に対応した全国のまちづくりには、コンパクトな生活環境の再構築と、自然と調和した地域固有のライフスタイルの産業化が求められる。
まちづくりとは、地域づくりである。まちづくりとは、絆づくりである。まちづくりとは、仕事づくりである。そのような全国各地のまちづくり活動を支援すべく、ここに一般社団法人チームまちづくりを設立する。人口減少と経済停滞が続くなか、活力ある互恵社会を実現するための持続可能なまちづくりには、都市と農山漁村の再構築が必要である。当法人は、被災地の復興まちづくりを支援し、あわせて住民を主体とする全国のまちづくり事業の促進を目的に、各種コンサルティング業務と人と情報をつなぐプラットフォームづくりを行う。その活動を通じ、地域とその住民とともに、未来と世界に誇れる新たな共生総有社会の創造を目指す。 |
2012年(平成24年)3月
一般社団法人チームまちづくり
理事長 大西 隆 |
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■役員 |
※所属・肩書きは、2022.11.1現在のものです。 |
理 事 長: |
大西 隆 |
東京大学名誉教授 |
副理事長: |
玄田 有史 |
東京大学社会科学研究所教授 |
副理事長: |
藻谷 浩介 |
日本総合研究所調査部 主席研究員 |
専務理事: |
松本 昭 |
一般財団法人ハウジングアンドコミュニティ財団 専務理事 |
理 事: |
安達 和之 |
八王子市職員(事務局兼務) |
理 事: |
池田 昌弘 |
NPO法人全国コミュニティライフサポートセンター(CLC)代表 |
理 事: |
川崎 泰之 |
大成建設株式会社設計本部 シニアランドスケープアーキテクト |
理 事: |
神成 淳司 |
慶応義塾大学教授 |
理 事: |
松本 博之 |
メインストリート・マネジメント・リサーチ合同会社 代表社員 |
監 事: |
辻 美和 |
弁護士 |
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